イラストで知る信託の仕組み・役割
Structure and Role of Trusts
信託業務とは?
個人や企業に代わって資産を運用・管理する「信託業務」
個人・企業から託された金銭や不動産、有価証券などの価値ある資産を、信託銀行が運用・管理することを「信託業務」といいます。信託銀行は、一般の銀行に認められている、預金、貸出、為替などの「銀行業務」に加えて、この「信託業務」を行うことができます。また、遺言保管や遺言執行、企業の株主名簿管理、不動産売買仲介など「併営業務」も営むことができる金融機関です。こうした信託銀行ならではの幅広い業務領域から、銀行業務だけでは解決できない課題やニーズへ、ソリューションを提供します。
信託だからこそ解決できる課題とは?
For individuals
個人の場合
「大相続時代が到来する」
近い将来、団塊の世代が75歳以上に達しはじめ、彼らから子ども・孫世代への資産移転が本格化していきます。自らが築き上げてきた大切な資産を、愛する家族・パートナーに安心して受け継ぐためには事前の準備がとても大切です。信託を利用すれば、プロフェッショナルのサポートのもとで、万全の備えをしておくことができます。
「超高齢社会の問題と向き合っていく」
人生100年時代が到来する中、現在、65歳以上の約15%が認知症であるといわれていますが、今後、その割合はますます増えると推計されています。これは日本にとどまらず世界共通の社会課題としてその対応が急がれていますが、こうした課題にも信託銀行は「資産」の面で解決に向き合うことができます。万一、認知症の方の判断能力が低下した場合でも、確実にお客さまの資産を守り、特定の目的だけに利用範囲を限定するなど、三菱UFJ信託銀行(MUTB)は新たな社会的ニーズに応えます。
For corporations
法人の場合
「持続可能な社会の実現に貢献する」
MUTBは企業年金を預かり運用する機関投資家として、国内トップクラスの存在感を持っています。MUTBでは、企業活動が環境問題等社会課題に与える影響を加味したうえで投資を行う「ESG投資」や、投資先に対して社会課題への対処・配慮を促すエンゲージメント活動を通じて、機関投資家としての責任を果たすことにより、持続可能な社会の実現に貢献しています。
「企業の保有する不動産を有効に活用する」
企業はオフィスビル、工場、倉庫などさまざまな形態の不動産を保有しています。しかしながらそのすべてが有効に活用できているとはいえず、さまざまな無駄や非効率を抱えているのが現状です。MUTBは、不動産売買やリース、証券化などのさまざまな手法を組み合わせて、企業価値向上の観点から企業ごとに最適な企業不動産戦略を立案することが可能です。一過性の不動産売買業務にとどまらず、売主、買主双方の将来を見据えた運用体制の構築までワンストップなソリューションを提供します。
「日本経済の要となる株式市場のインフラを支える」
MUTBは、証券代行機関として、上場企業の株主名簿管理や企業が開く株主総会の実務を支えるとともに、企業価値向上のためにコーポレートガバナンス強化や、SR(株主と良好な関係を築くための活動)・IR(機関投資家に対するコミュニケーション活動)にも、プロフェッショナルとしての豊富な知識と、これまで構築してきた信頼関係をもって貢献しています。また、株式上場を目指して、日々、事業拡大や多角化に励んでいる企業に対して、コンサルティングを行い、夢の実現に向けて伴走します。
課題を解決する信託の仕組みとは?
お客さまの持つ大切な資産を預かり適切に管理する
「信託」とは、個人や法人(委託者)が所有する金銭や土地などの財産を、自分自身や大切な人、社会(受益者)のために、信頼する人または専門家(受託者)に託し、法的な枠組みの下で運用・管理を任せることができる機能です。信託の機能を利用すれば、委託者は、受託者の持つ専門性を活かした資産運用や財産の保全を実現できます。
信託銀行の扱うことができる資産は、有形、無形問わず、財産権のある資産すべてです。だからこそ、MUTBは、受託者として委託者の課題に耳を傾け、さまざまな想いに最適なソリューションを提供します。
少子高齢化やグローバル化が一層進む社会で、こうした信託の仕組みが果たす役割はますます高まり、「社会インフラ」の一つとして今後も期待されています。