01.アクチュアリー
お客様の役に立ち、
自らの成長も実感できる仕事
白土 和志
社会理工学研究科 経営工学専攻
年金信託部 年金数理室 数理計算第1課
2013年入社
現在の業務内容についてお聞かせください。
私が所属する年金信託部の年金数理室は、企業年金にかかる数理計算を専門に行っています。企業年金は従業員様の退職後の生活を支える制度であり、超高齢化社会の中、近年その重要性は一層増しています。企業年金を運営していると、例えば定年年齢の引き上げに合わせて年金の支給開始時期と給付水準を見直したい、将来の積立不足を防ぐために掛金を増額したい、といった様々な制度変更のニーズが出てきます。これらのニーズを踏まえた最適な見直し案の検討・提案を行い、それに基づく給付債務や掛金を算出し、最後に計算結果を企業の人事部や経理部の方へご報告するというのが一連の仕事の流れです。見直しの方向性の検討や計算作業は各種法令制約等も考慮するため非常に複雑であり、専門知識を持ったアクチュアリーが多数活躍する職場です。
仕事の面白さはどんな部分にありますか。
企業の年金制度はまさに千差万別。2つとして同じ制度がない、というのがまず面白いところです。はじめはほとんど技量、経験がなくても、1件1件お客様ときちんと向き合うことで知見が身に付き、次第に高度な問題を解決できるようになります。そのようにお客様の課題を解決する度に成長を実感できるところが魅力でもありますね。また企業年金の債務評価や掛金計算の仕組みはお客様にとって馴染みの薄いものであり、例えば年金の掛金見直しをシミュレーションした際、お客様のイメージとは異なる結果が想定されることがあります。数理計算自体はもとより、専門知識や経験をもとに数値が動いた要因を見出し、お客様にわかりやすく説明することも年金アクチュアリーの重要な責務であり、やりがいだと思っています。実際に、お客様とのコミュニケーションの中で、説明を工夫しながら複雑な事項を理解していただき、「ありがとう、助かったよ」と労いの言葉をかけていただいたときは、この上ない達成感を感じます。
年金信託部では、どのようにしてキャリアを積むことができますか。
若手であっても、大きな案件を担当できるチャンスが多いです。実際の業務を通じ、わからないことはその都度先輩や上司に相談しながら進めていきます。社内は風通しがいいので、どんどん質問できる雰囲気です。また、年金数理室については、難関のアクチュアリーの資格をいかに早く取って業務の幅を広げていけるかもポイントなので、負けず嫌い、そして上昇志向の人が向いていると思います。資格取得に向けた支援は充実しており、勉強時間の確保や社内での研修といった体制も整っています。
今後の目標をお聞かせください。
今後は専門性に一段と磨きをかけ、お客様と膝を突き合わせて議論することができるコンサルティング部門へ行ってみたいですね。年金コンサルティング部はお客様と年金制度の詳細を詰めていく部署にあたり、実際、多くのアクチュアリーがコンサルタントとして国内、海外で活躍しています。アクチュアリーの資格を取った後はいろいろな道が開けていますので、自分の可能性を追求していきたいです。